私の母はすでに
別の施設に入居していました。
ただ、そこでは
施設のルールが重視されていて、
母は職員の人たちに気を遣って
生活していたようです。
私は少し不満を感じていました。
ある日、
パーキンソン病専門の老人ホームが
できたことをケアマネさんから聞き、
なかひらの見学に行きました。
フロアを案内してもらった時、
それまでの施設では目することのない、
少し不思議な光景が広がっていました。
入居者の方やスタッフが代わるがわる、
氷の入った袋を「シャカシャカ」と
振っているのです。振り終わると、
次の人に袋が渡されていき、
順番にみんなで振っているようでした。
ヘルパーさんの話によると、
胃ろうにより、リスクがあるために
口からご飯を食べられない入居者の人が
いるそうです。
でも、ご本人は…
とおっしゃったそうです。
実現は難しいものでしたが、
ヘルパーさんたちはあきらめず、
ご利用者様のために何とかできないか
何度も話し合ったと聴きました。
ご家族や主治医にも働きかけて、
一定の条件のもとで
はちみつを摂取することが
許可されたそうです。
そうして、ついにその日
アイスを一口食べることも許されました。
それだったら、みんなで手作りアイスを
一緒に楽しもう!
ということになったのだそうです。
ひとりの思いを実現するために、
スタッフと他の利用者さんたち全員が
協力して取り組んでいる姿に、
私は感動を覚えました。
利用者さんとスタッフさんが
会話をしている姿を見ても、
とても距離感が近く、
仲の良い雰囲気が伝わってきます。
この施設には、
母の心に寄り添い、
私と一緒に母のことを
考えてくれるスタッフがいる。
ここでなら、母が笑顔で生活を
送っていけると、私は確認しました。
その後なかひらに入居した私の母も、
あの日のみなさんと同じように
楽しそうに過ごしています。
その姿を見て、私も心から
安心することができています。
利用者様と一緒に
心の安定をサポート
なかひらでは、看護師と介護士が連携して24時間対応。主治医とも協力しながら、日内変動にも適切に対応するように心がけています。
でもそれでだけでは、楽しく暮らしていこうという気持ちにはなれません。
生きがいを見つけていただくためにとても重要だから、私たちは心へのアプローチも大切にしています。
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